店長日記
銀にまつわるうんちく話 その1
2023年05月26日
EPBMとは
写真:EPBMのティーセット
たまにシルバープレートの銀器に刻印してあるEPBMとはどういう意味かご存知でしょうか。
EPBMは Electroplated Britannia Metal の略で、シルバープレートの地金である合金の名前です。
シルバープレート用の地金はEPNSが有名ですが、これはElectroplated Nickel Silver の略です。
EPNSについてはまた説明させていただきますが、EPBMはEPNSの代わりに編み出されたシルバープレート用の合金で、合金の割合は92%が錫、アンチモンが6%、銅が2%となっています。錫は毒ではないか、と心配される方もいるのですが、融点が255度ですので、お茶を入れるのには全く問題はないとされています。
利点もあり、EPNSよりも酸に強く、リプレート(純銀かけ直し)の際に地金に穴が空いたりする心配がありません。 純銀かけ直しもEPNSと同じように綺麗にかかってくれます。
昔は、EPBMはEPNSより劣るように言われていましたが、最近は綺麗なシルバープレートの銀器自体が減ってきているため、EPBMのお値段もだいぶあがってきており、あまりEPNSとの違いを感じなくなってきています。