電気めっきの技術を開発したことで有名なエルキントンの1861年のティーセットをご紹介いたします。ヴィクトリアンロココのデザインがとっても華やかで美しい、ティーセットです。
Elkington & Co.はイギリスでもっとも重要なシルバースミスのひとつで、1838年に電気めっき製法を発見し、1840年にはすでに製品化していました。電気めっき製法で特許をとったため資本家から多大なバックアップを受け、Elkington & Coのシルバープレート製品は今までのシェフィールドプレートと違い、耐久性に優れ、細かいところまで、きれいにシルバープレートされるため、あっという間にシルバープレートの市場を独占しました。
このお品は、Elkinton & Co.による、オリジナルのシルバープレートティーセットです。
こちらのお品には、一切、銀のかけなおしを施しておりません。
1861年というと、電気めっき製法の開発から、20年が経ち、Elkingtonが成熟期に入ったころのお品です。Elkingtonはシルバープレートのものにも独自の年号刻印を入れており、それで、その年に作られたことがわかります。彫刻もものすごく凝ったもので、それは後に述べますが、この合金、シルバープレート自体のの堅牢さ、美しさにまず、感動してしまいます。持ったときの重量感、滑らかな肌のシルバープレートはさすがにElkingtonのもの、と思います。
このティーセットの全面に施された美しい彫刻はチェイシングという技法で、すべて職人の手作業によるノミとハンマーを使った打ち出し彫刻です。アップの写真を見ていただけるとわかりますが、ものすごく細かい模様が花びらや葉を立体的に見せています。当時の職人の質の高さがよくわかると思います。ふたにもこちらにはフラットチェイシングという、あまり凹凸をつけない打ち出し彫刻の技術でお花の彫刻が施されています。
この彫刻も一つ一つを見ていただくとわかるように彫刻がとても鮮明で、細かく、立体的なものとなっています。非常に高い技術のものです。
ハンドルの断熱材は象牙質のものとなります。
このようなロココスタイルはリバイバルとして19世紀中ごろ1840年くらいから1870年ごろまでヴィクトリア時代初期、中期に非常に流行りました。
こちらのお品は、一切、シルバーのかけなおしはしておりません。オリジナルのままです。内側は少々のプレートロスがございますが、きれいにクリーニングしあります。内側の壁に少々、紅茶による黒ずみの跡がございます。ポットの底部に近いところに3cmほどの線状の凹みがございます。
シュガーポットは内側にギルディングの変色、ギルディングのロスのある部分がございます。また、1箇所、1cm程度の丸い凹みがございます。こちらも底部に近いため目立つものではありません。
ミルクジャグは注ぎ口を右側にしたときの脚部手前に少々の凹みが見られます。少々ゆがんで見えますが、目立つ場所ではございませんし、ご使用にはまったく問題ございません。
この優美なティーセットは、キャビネットに飾っても、食卓でお客様をおもてなししても、華やかな存在感をかもし出してくれるでしょう。
ぜひ、この機会にあなたのコレクションに加えてください。
サイズ
ティーポット
幅 約24.5cm(注ぎ口から取っ手の一番広いところまで)
高さ 約22cm (ふたの摘みのトップまで)
容量 約1.1リットル
重さ 約820g
ミルクジャグ
幅 約12.5cm(一番広いところ)
高さ 約12.5cm
重さ 約335g
シュガーポット
幅 約18.5cm(一番広いところ)
高さ 約13.5cm(ポットのふちまで)
重さ 約542g
こちらの商品はイギリスよりの書留航空郵便送料が無料となります。