1820年から1830年ごろのアンティークサルヴァをご紹介いたします。こちらのお品は、元々は、電気めっき(Electroplate)が開発される前の、オールドシェフィールドと呼ばれる技法で造られています。
オールドシェフィールドは銅版を純銀のシートではさんで溶接させたもので、エレクトロプレートが開発されるまではシルバープレートのメインの技法として重宝されていました。しかし、1842年に開発されたエレクトロプレート(電気めっき製法)があまりにも素晴らしいめっき法で、かんたんに、美しく、はがれにくい銀メッキが造れるようになったため、オールドシェフィールドは衰退していきました。こちらのお品はだいぶ古いもので、まだ、オールドシェフィールドが全盛期だったころのものです。
近年になってエレクトロプレートで純銀のかけ直しを施しています。非常に美しい、エクセレントコンディションです。
ボーダーは古典的な美しい葡萄と葡萄の葉で飾られ、サルヴァの表面はチェイシング(ノミとハンマーによる、打ち出し彫刻)技法による、可憐な草花で彩られています。
真ん中には家紋と、持ち主のイニシャルが彫刻されていますが、これは周りのチェイシングの彫刻とは違い、後からエングレーヴメントによって彫刻されたものです。
周りの草花は銅地にチェイシングしてから銀をかけていますが、真ん中の家紋とイニシャルは後から彫刻しなければならないため、彫刻が銅地にまで届かないように、家紋の周りに、丸く銀が付け足してあります。写真では見えにくいですが、実際には横から見るとうっすら丸い形が見えます。昔の人が何のためにその仕事をしたのか、理由がわかるとすごく親近感がもてますね。
非常に厚い銅をベースに使い、非常に堅牢なつくりとなっています。
サルヴァはこのお品のように脚付きのものが多く、脚のデザインも凝ったものが多いです。こちらのお品も透かしが入り、とてもエレガントです。
あなたの食卓をあでやかに彩ってくれること間違いなしの一品です。
サイズ
直径31.5cm
重さ 約1kg
こちらの商品はイギリスからの保険付き書留航空郵送料が無料となっています。