中世の紳士の頭像、貝のモチーフ、葉模様の鋳金細工の透かしボーダー、ヴィクトリア時代中後期のものと思われる、盆面の手彫りエングレービング彫刻が美しいサルヴァをご紹介いたします。
スクロールの透かしボーダーはそれだけで珍しくとても美しいものですが、盆面にも華美になりすぎないスクロールのエングレービング(金属用のノミや彫刻刀で切り出す技法)手彫り彫刻で飾られ、鏡面仕上げの美しさを強調しています。
通常、ボーダーと盆面は別々に作られ、溶接によって繋がっていますが、このお品は非常に珍しく、全部で14個のボルトとナットで留められています。ボルトとナットで銀器の部品を繋ぐことはヴィクトリア時代に顕著なことですが、サルヴァのボーダー部分と盆面を繋ぐのに使われているのは初めてみました。こちらの商品は当店と提携している、ロンドンの老舗アンティーク銀器専門店からのお品で、この道50年以上になる店主さんも初めてみたそうです。
この留め方によりボーダー部分と盆面に少々隙間がある箇所がございますが、これは製造時からのもので、剥がれているわけではございません。また、ご使用には全く問題ございません。
刻印はメーカーのイニシャル部分と思われるところが薄くなっており判別できませんでしたが、そのほかにはEPGS の刻印がございます。EPGSはElectro Plated German Silver の頭文字をとったものですが、German Silverはドイツのシルバーという意味ではなく、ニッケルシルバー(シルバープレート用に一番適した合金)と同等の意味になります。 イギリスでは非常に珍しい表記方法ですが、刻印様子からからこのお品はイギリス製のものでヴィクトリア時代中期から後期にかけてのお品だと思っています。
こちらのお品はつい最近、プロによる純銀のかけ直しをしたばかりです。ほんの少々のスレ程度のエクセレントコンディション。
大きさは直径が約36cm。一般的なティー3点セットが余裕で乗る大きめサイズです。
めったに見ることのない美しいデザインのサルヴァですので、ぜひこの機会にどうぞ。
この商品はイギリスからの追跡付き航空郵送料が無料です。
サイズ
直径:約36cm
ボーダー内側直径:約28.5cmc
高さ:約3.5cm(一番高いところ)
重さ:約1.28kg




