ヴィクトリア時代中期から後期ごろと思われる、純銀製かと思われるような、非常に細かな彫刻が華麗な、シルバープレート ヴィクトリアンロココスタイルティーセットをご紹介いたします。
全面に施されたハンドチェイシング(ノミとハンマーを使った手作業の打ち出し彫刻)の細かさ、美しさに圧倒されます。ここまで、細工の細かいものは純銀製のものには見られますが、シルバープレートではなかなか見つかりません。
ヴィクトリアンロココの華麗さが好きで、よく探しているのですが、シルバープレートでヴィクトリアンロココスタイル(イギリスではルイスタイルの呼び名のほうが一般的です)のお品自体がとても少ないですが、ここまで彫刻の美しいものは、見つけるのが非常に困難です。
デザインはとても古典的で、ひとつひとつ丁寧に打ち出された薔薇や、スクロールの彫刻がポット、シュガーポット、ミルクジャグそれぞれの前後にびっしりと施され、注ぎ口には鷲や、ギリシャ神話の神様と思われる彫刻がいっそう豪華さを高めています。ポットの蓋や、シュガーポット、トミルクジャグのボーダーに施されたお花とスクロールの彫刻、木の実をつまもうとする小鳥の摘みまで、丁寧に形成されています。
豪華な透かしの入った脚部も彫刻が美しく、非常にしっかりとハンダ付けされており、全体的に老舗シルバースミスのとても丁寧な仕事ぶりがうかがえます。
こちらのお品は最近になって純銀をかけなおしております。
ティーポットのふたの内側にふたで擦れたと思われる、少々の擦りキズ(写真をお確かめください)、また、ポット内部に少々のシミがございますがそれ以外にはキズらしいキズもなく、鏡面を保つ素晴らしい、エクセレントコンディションです。
ティーポットの断熱材は象牙ですが、上の象牙とハンドルの間に少々のゆるみがございます。これは、経年により、象牙が少々、経年のため、やせてしまっているためですが、この程度のゆるみは140-130年程度を経ているアンティークシルバーとしましては十分許容範囲と思われます。これによってハンドルが取れてしまうようなことはございません。
純銀のかけなおしはこのお品の雰囲気に合った、アンティーク仕上げにしており、ぴかぴかすぎず、とても良い風合いが出ています。
メーカーはHarrion Brothers & Howson。シェフィールドの、1808年創業、1978年ごろまで活躍していましたので、170年の歴史を誇った老舗シルバースミスです。
ミルクジャグは、ティーポット、シュガーポットと、殆ど同じデザインですが、メーカーが違っています。こちらも、丁寧な仕事で有名なヴィクトリア時代を代表する老舗、Martin, Hall & co.の作品となっています。
非常に美しいヴィクトリア時代の息吹が感じられるすばらしいお品です。
ぜひこの機会にあなたのコレクションに加えてください。
ティーポット
幅 約27.5cm(注ぎ口から取っ手の一番広いところまで)
高さ 約19.5cm(蓋のつまみのトップまで)
容量 約1.2リットル
重さ 約877g
シュガーポット
幅 約19.5cm(取っ手の端から端まで)
高さ 約11cm(縁まで)
開口部直径 約8.4cm
重さ 約541g
クリーマー
幅 約12cm(注ぎ口から取っ手の一番広いところまで)
高さ 約14.5cm(曽々木口の一番高いところまで)
重さ 約278g
誤差がある場合がございます。