ヴィクトリア時代、エンボシング(ノミとハンマーによる、内側からの打ち出し彫刻)、透かし細工、鋳金による縁取り、どれをとってもトップレベルのシルバースミスの仕事が垣間見える、素晴らしい作品と呼べるフラワーポットをご紹介いたします。
私も銀を扱って4年、自分が集めていた時からも勘定に入れると7年近くが経っていますが、これだけ手の込んだ彫刻と透かし細工はめったに見られるものではありません。
スクロールのふくらませかた、、カーブの角度など、小さいことですが、この小さな違いが全体的に美しいデザインになるのか野暮ったくなってしまうのかの分かれ道なのでしょう。こちらのお品を作られた職人さんの美意識は相当高かったと思われます。
写真ではわかりにくいのですが、透かし部分はロープで装飾され、クロスしている部分はお花で飾られています。
地金は銅で、非常に重厚感のあるお品です。
状態は最近になって純銀をかけなおしている、エクセレントコンディション。一か所だけ、ロープが切れている場所がございます。また、大写しの画像に写っていますが、上部に1か所シミのあるところがございます。かけなおしをした時にできてしまったシミだと思います。
また、縁取りの鋳金部分にうまく純銀がかからなかったのか、少し、地金の銅
が透けて見えるところがございます。
メーカーズマークがなく、制作年代を表す刻印が何もないのですが、こちらのお品の出来栄えからヴィクトリア時代、中期から後期のものだと思っています。
非常に特別なフラワーポットです。中にガラスを入れて花器として使われてもいいかもしれませんね。
直径: 約20cm(口径約14.5cm)
高さ: 約11.5cm
重さ:約756g
こちらのお品はイギリスからの保険付き書留航空郵送料が無料です。