The Victorian Tea Room

ヴィクトリア時代、1870年以前に作られた、非常にエレガントなウォーター/クラレットジャグをご紹介いたします。

鏡面部分が多く、写真を取るのがとても難しかったのですが、雰囲気を感じていただけるでしょうか。
このウォータージャグには凛とした美しさがあります。まるで貴婦人がガウン（社交界用のドレス）を着てたたずんでいるかのようです。

全体を彩る美しいスクロール彫刻の真ん中には薔薇を中心としたブーケのモチーフで飾られています。もちろん、彫刻は手彫り。葉の部分などには陰影を出すように、細かい線を入れたブライトカットで飾られています。周りの模様は機械を使って彫られていますが、機械と言ってもこの時代はほとんどが手動の機械でした。ベースに近い部分のハートのような形の模様を見ていると、それぞれ、微妙に大きさが違い、機械彫りといっても、ほとんど手作業だったことがわかります。白鳥を模したハンドルもエレガントの一言です。
このお品は蝶番も見えにくいように上下ではさむように作られており、このように造るのは手間がかかるため、上級のお品物だけに使われていた造りです。
重量も680ｇあり、重厚なつくりとなっています。


こちらのお品は何かの記念に贈られた物のようで、注ぎ口の下に言葉と年号の刻印が見られます。言葉は薄くなっており、解読できませんが、1870年の年号が読み取れます。

メーカーはHenry Wilkinson シェフィールドで1700年代後半から活躍し、100年以上も続いたシェフィールドを代表する老舗のひとつです。当時の万博などにも出品し、賞を取っています。

このお品はウォータージャグまたはクラレットジャグとして使われたものだと思いますが、もちろん、ホットウォータージャグとしてもお使いいただけます。ただ、ハンドルに断熱材が使われておりませんので、ナプキンなどを添えてください。
状態は最近順銀のかけ直しを終えたばかりのエクセレントコンディション。ポットの内側はきれいに掃除してありますが、奥が深いため機械が届かず、多少の黒ずみが残っています。底の淵付近に手で触ってわかる程度の凹みが数箇所ございます。ほとんど目立たないと思います。

ウォータージャグを長いこと探しておりましたが、ようやく満足できるお品に出会えた、と思っています。

ずっと探しておりましたが、フェアなどではほとんど見つからないとても稀少なウォータージャグです。

この機械にぜひ、あなたのコレクションに加えてください。

こちらのお品はイギリスからの保険付き書留航空郵送料が無料です。


サイズ

幅：約14.5cm（注ぎ口からハンドルの一番広いところまで）

底　直径：約12.8cm

口径　約4.5cm

高さ：約28cm

重さ：680g