ヴィクトリア時代後期の丸いコロンとした形がかわいい、バッチェラーサイズ(独身者用サイズ、とでも訳すのでしょうか)のティーセットです。とても珍しいことに、三つ葉の形をして、それぞれにポット、シュガー、ミルクジャーが乗せられるようになっている、おそろいのトレイもついています。
メーカーはJoseph Ridge & Co. 1881年から1886年までしか活動していなかったシルバースミスです。その後John Round & Sonに買収されました。このお品は、マークはJoseph Ridgeのトライデントのマークがついていますが、カンパニーロゴはすでにJohn Roundのものになっています。買収されたのが1887年とのことですので、そのころの移行期のころのものでしょうか。
このお品には、シェフィールドをあらわす王冠マークがついています。これはシェフィールドの、スターリングシルバー登録オフィスのマークと紛らわしいため、1897年にシルバープレート製品に王冠マークを刻印することは禁止となりました。
そうすると、だいたい、造られた年代は1887年ごろから1897年ごろのもの、ということになると思います。
ハンプティ・ダンプティーのような、まあるいコロンとした形のティーポットがとてもかわいらしいです。これは普通のティーカップですと約3杯分が入ります。
通常サイズのヴィクトリア時代のティーセットはシュガーポットが異常なくらい大きすぎますが、こちらのセットではごく、普通のサイズです。シュガーポットが大きいのは、お客様にたくさんのお砂糖を出すのがおもてなしだから、というのを聞いたことがありますが、それプラス、当時は精度が低く、砂糖があまり甘くなかったのではないか、と私は推測していました。しかし、このような、お一人様用セットのシュガーポットが小さいところを見ると、本当におもてなし説があっているのかもしれませんね。
ミルクジャーはとても小さく、昔のイギリスの人はあんまりミルクはたくさん入れなかったのがわかります。 こんなところからも当時の生活がしのばれ、感心してしまいます。
このティーセットの彫刻は打ち出しではなく、通常のエンガーヴメントのようです。もちろん、手彫りで、葉には、細かい、ブライトカットが施されています。
こちらのお品は、近年に内側まで、純銀をかけなおしてあり、すぐにご使用できるエクセレントコンディションとなっております。ポットの底は銀をかけなおす前の、ざらざらした跡がありますが、きれいにカバーされており、気持ちよく使っていただけると思います。写真は大写しですので、実際にはここまででこぼこな感じではありません。また、ハンドルドル部分にも、3箇所ほど、昔のキズ痕が残っていますが、純銀でカバーされております。
シュガーポットも、ミルクジャグも傷跡もほとんどない、すばらしいコンディションです。
トレイは純銀をかけなおす前は結構キズがあったようで、キズ痕、へこみ等が何箇所か残っております。特に裏側にの三方に名こすったようなスクラッチがございます。写真で見えにくいのですが、キズ痕は全て、純銀で、カバーされております。はっきり写った写真をご覧になりたい場合は、お問い合わせください。メールにてお送りいたします。
このような、トレイまでおそろいのバッチェラーサイズティーセットはとても珍しく、イギリスでも、コレクターズアイテムとしてとても人気があります。
ぜひ、この機会にあなたのティータイムアイテムに加えてください。ディスプレイとしても、とても絵になる、素敵なティーセットです。
サイズ
ティーポット
幅 約 17.6cm(注ぎ口からとっての一番広いところまで)
高さ 約 14.3cm(ふたの一番上まで)
容量 約 550ml
重さ 約 377g
ミルクジャグ
幅 約 11cm(注ぎ口からとっての一番広いところまで)
高さ 約 4.7cm(淵まで)
重さ 約 119g
シュガーポット
幅 約 13cm
口径 約 7cm
高さ 約、5.6cm
重さ 約 159g
トレイ
長さ、円のトップから、へこんだ部分まで。 約19.5cm
重さ 約365g
こちらのセットは送料が無料です。