ヴィクトリア時代、ヴィクトリアンロココのお花とスクロールの打ち出し彫刻が見事な、素晴らしいティーケトルとスタンドのセットをご紹介いたします。
イギリスではルイスタイルと呼ばれる、鷲の頭の注ぎ口とギリシャ神話の神様と思われるデザインの組み合わせのスパウトが特徴的なお品です。
日本でも人気の、エドウォーディアンの貴族とその使用人を描いたテレビドラマ、「ダウントンアビー」のバイオレット夫人のティータイムによく登場するデザインで、ヴィクトリア時代からエドウォーディアンにかけてとても人気のあったデザインです。
ティーケトルは、昔はキッチンが地下にあり、階上の居間からは遠かったため、ティー用のお湯が冷めないように、沸かしたお湯をケトルにいれ、下からオイルのヒーターで温めておいたものです。 もちろん、全部、メイドがやってくれていたのですね。
メーカーは王室御用達で有名なマッピン&ウェッブMappin & Webb。今でも現存する、数少ない王室御用達のシルバーメーカーです。このお品には、ヴィクトリア時代から戦前まで使われた、Prince's Plate の商標が使われていますが、別売でご紹介している4点セットセットと同じデザインであることから同じ年代に作られたものだと思っております。
すべて手作業で彫られたチェイシング*は非常に見事なもので、なぜ、このシルバースミスが、ヴィクトリア時代には星の数ほどあったシルバースミスの中で今現在まで生き残ることができたのか、なぜ、今でも王室御用達であるのかよくわかるお品だと思います。
花びらの中央を膨らませ、花が開いている様子を立体的に表し、葉や、スクロールの膨らませ方、抑え方により、より一層彫刻に躍動感が出ています。蓋は、鋳造されたロカイユ装飾を溶接したもので、シンプルな蓋に華やかさを添えています。です。象牙の断熱材がはめ込まれたハンドルも白鳥の羽根を模したもので、とてもエレガント。
スタンドの脚部トップにはライオンヘッドがロカイユ装飾と共にあしらわれ、獣足の形の脚部と共にゴージャスなティーケトルにさらに重厚感を与えています。
ベース部分は、蝶番のような輪に鍵の形の棒を差し込んでケトル部分と結合できるようになっています。この鍵の形を棒を差し込んで、まわすとちゃんと動かなくなるようにロックされます。棒や輪を見ても特別な仕掛けは見えないのですが、ヴィクトリア時代の職人さんの芸の細かさにはいつも感心させられます。
状態は、純銀のかけ直しから戻ってきたばかりのエクセレントコンディション。内側もきれいにかけなおしています。
ケトルの後ろ部分を止めるカギに少々の歪みがあります。ご使用には問題ございません。
その他には非常に小さな部分でスレあとがある部分がございます。
バーナー部分には未使用の芯がセットされており、オイルランプ用のオイルなどをお使いいただければ実際に使用できるかと思いますが、テストはしておりません。ご自身の責任にてご使用ください。
アフタヌーンティーのテーブルを華やかに演出してくれる、とても素敵なティーケトル。全体の高さも36.5cm程度と、大きすぎず、使いやすいサイズかと思います。容量は1.8リットル程度です。
この機会にぜひ、あなたのコレクションに加えてください。
こちらのお品はティーケトルとスタンドのみです。ほかのものは使用例や大きさの目安を見るためのもので、商品には含まれません。
別売で同じデザイン、同じメーカーのティーコーヒー4点セットがございます。
サイズ
幅 約24cm(注ぎ口から反対側のケトルの一番丸みのあるところまで)
高さ 約36.5cm(全体的の高さ。取っ手の先まで)
ケトルの高さ 約25cm(取っ手の先まで)
ケトルの容量 約1.8リットル
重さ:約1.4.7kg(ポットのみ約889g)










