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2017年4月
店長日記:7
2017年04月25日
日本のお友達がイギリスにやってきたので、彼女のリクエストでフォートナム&メイソンのダイヤモンドジュビリーティーサロンに行ってきました。

クイーンの在位60周年(ダイヤモンドジュビリー)を記念して作られたティーサロンですが、ロンドンに住んでいながら、というよりロンドンに住んでいるからこそなんでしょうが、今まで行ったことがありませんでした。

フォートナム&メイソンの4階(日本の5階)に位置しているため、陽の光がたくさん入ってとても明るい、柔らかな雰囲気のティーサロンです。 



ものすごく混んでいるティーサロンですので、少し時間をずらした方がいいかもしれませんね。私たちは予約を入れたのが遅かったので、夕方5時半になってしまいましたが、そのくらいの方がゆったりしていてよかったかもしれません。夜9時くらいまでいられます。 


お目当ては、もちろんアフタヌーンティー。お値段は£46(約6400円相当)とさすがフォートナム&メイソンのお値段ですね~。でもリッツや、サヴォイ、ドーチェスターよりは安いのだと思います。


これで二人前ですので(すみません、サンドイッチが減っています…おなかが減ってて…)そんなにたくさんあるようには見えないのですが、これがかなりのボリューム!


サンドイッチはコルネーションチキン、エッグ、ローストハム、キューカンバー、スモークサーモンの5種。
王道ですね。


かわいらしいミニケーキたち。



直径7,8㎝、高さも同じくらいと思われる銀の入れ物にはぎっしりのクロテッドクリーム。


ジャムとレモンカードは一びんづつ!余ったら持って帰れます。これだけでなく、まだ5種類くらいのケーキが取り放題です。

それに加え、ケーキもサンドイッチもスコーンもお代わり自由ですので、とても食べきれる量ではないです。 ちょっとケチにするのなら、同席のどなたかは軽い軽食と紅茶を頼んで、ケーキ類はアフタヌーンティーセットからつまむ、という方が安上がりかもしれません。 結構ウェイトレスさんたちは見ているように感じましたけど…。


フォートナム&メイソンの特出すべきは、もちろん紅茶の種類。 人気のブレンドティーから、珍しいお茶まで、選択の幅はものすごい量です。 お茶好きの方はロンドン滞在中はぜひ一度訪れたいですね。

私は残念ながら紅茶に詳しくないので、せっかくクイーンの在位60年をお祝いしたティーサロンなので、クイーンズブレンドティーをオーダーしました。




アッサム系のとても美味しいお茶でした。

そしてすごく素敵なティーセット。もちろんバチェラーサイズ。
ティーストレイナーは残念ながらレプリカのもの。それでもちゃんとしたシルバープレートです。
スプーンもステンレスではなく、柔らかいあたりのシルバープレート。


お友達との会話に花が咲き、店を出たのは9時過ぎ! でもイギリスでは高級なレストランであればあるほどお客様を追い出すことはしません。(もちろん、最後の方になると、ちょくちょく「何か他に必要なものはありませんか」とお伺いにいらっしゃいますけどね) 最後までゆっくり楽しめました。


スコーンの食べ方について。

スコーンがぱさぱさして食べにくい、というお話をよく聞くのですが、それはクリームのつけ方が足りないのだと思います。

スコーンは横半分に割ったら、山盛りになるくらいクロテッドクリームをつけ、ジャムをのせます。この時の順番はどちらが先でも構いませんが、かたわれのスコーンでふたはしないで、これはこれで、また同じようにクリームをつけて、ジャムをのせて別々に食べます。

はっきり言ってスコーンを食べる際にはダイエットのことは全部忘れて、朝から何も食べずに挑むか、次の日は何も食べないようにするかして制覇してください。 クリームは必ずクロテッドクリームです。今は日本でも手に入りやすくなったと聞きます。スコーンはかなりしっかりした生地なので、ホイップクリームでは生地の強さに負けてしまいます。


この日は、スコーンは一つしか食べられず、ケーキは一ついただいたものの、ほかはお持ち帰りしました。うーん、まだまだイギリス人としての修行がたりない!
2017年04月22日
今日のご紹介は、ヴィクトリア時代中期に制作された、オールドシェフィールドプレートのサルヴァです。




サルヴァは取っ手のないトレイのこと。



オールドシェフィールドプレート というのは、銀器を集め始めるとどこかで聞く名前だと思います。



これは1740年代に発明された古い銀メッキ製法で、銅板をアルミフォイルのように薄い板にした純銀でサンドイッチ状に挟み、溶接した製法です。1840年代に電気メッキ製法が発明される前はこのオールドシェフィールドがシルバープレート製法のメインでした。



メーカーの刻印はないことがほとんどで、なぜかというと、このころのオールドシェフィールドプレートは純銀製品のまがい物として見られていたことがあり、製作者は貴族の純銀製品を作っている名だたるシルバースミスであることが多かったのですが、そういったシルバースミスが自分の名前を隠して作っていたものだからです。 



まがい物、といっても作り方は貴族御用達の純銀製品と同じ作り方、例えば、この時代のものはほとんどが手作り、彫刻ももちろん手彫りで、工芸品としては純銀のものに勝るとも劣りません。



イギリスではこのオールドシェフィールドプレートはコレクターアイテムで値段もシルバープレートとしては高めですが、円高の昨今では意外と安く感じるかもしれません。



このサルヴァは直径が30㎝ 内径が22㎝。普通サイズのティーセットが乗るくらいのサイズです。



サルヴァの詳細はこちらから:http://victoriantearoom.ocnk.net/product/1350



動画でご覧になると大きさや彫刻の感じがよくわかると思いますので、ぜひご覧になってくださいね。

裏面にステッカーの跡が残ってしまっていますが、もちろん、その後綺麗にいたしました(笑)。失礼いたしました。

動画はこちらから:https://youtu.be/iYDsbhHMIBY
2017年04月19日
こちらのシルバープレートのティーケトルは、美しい薔薇やお花、葉模様とともにスクロールの手彫り打ち出し彫刻で装飾された、典型的なヴィクトリアンロココスタイルです。

シルバープレート製ですので、制作年の刻印はありませんが、製作者であるFrederick Ellis Timm & Co.は1850年から1918年まで活動していたシルバースミスですので、その間のもの、おそらくヴィクトリア時代後期のものだと思っています。




イギリスではルイスタイルと呼ばれる、フランスのロココの影響を受けたスタイルは鳥の摘みがよく使われます。 ダウントンアビーのバイオレット夫人のお屋敷で使われてたティーセットもこのスタイルですね。



美しいバラなどのお花の彫刻に躍動感のある葉模様や、スクロールを組み合わせた素敵なデザイン。


装飾と熱除けを兼ねたスタンドの透かし細工も見事です。

ケトルの容量が2.5ℓ程度ある大き目のティーケトルですので、お教室などで生徒さんがいらっしゃるテーブルの装飾や、ティールームなどの装飾に向いているかな、と思います。


ティーケトルは 昔はキッチンが地下にあり、階上の居間からは遠かったため、アフタヌーンティー用に沸かしたお湯を入れ、下からオイルのヒーターで温めておいて、いつでも熱いお湯をポットにつぎ足すことができるようにしたものです。

ヴィクトリア時代にはイギリスでは中流階級の一番下程度に位置する家庭でも一人くらいはメイドを雇っていたもので、このような仕事はすべてメイドの仕事でした。

私が現在住んでいるヴィクトリア時代後期に作られたフラット(日本でいうマンションのこと)は、ベッドルームが二つ、キッチン、居間、ダイニングルームという、今の感覚では大きめといえる大きさですが、当時は中流といってもおそらく下の方の中流家庭のための集合住宅だったのだと思います。それでも小さなメイド部屋がついていることに驚かせられます。 大きめといっても階下のないフラットでメイドと一緒に住むのはかなり窮屈だったと思うのですが、当時の中流階級以上の人々は、メイドがいない生活は考えられなかったのでしょうね。

商品の詳細は http://victoriantearoom.ocnk.net/product/1348

動画もございます。

https://youtu.be/llMTyYMmi8c
2017年04月15日
今イギリスはイースター休暇の真っ最中。あいにく、というか、相変わらずというか、気温も低く、お天気も良くないので、今日はおうちでゆっくり。





そんなにの午後のティータイムはクランペッツ。 パンの一種ですが、柔らかい生地を型に入れてグリドル(鉄板)で両面を焼き上げるものです。そのため、片面にたくさん気泡の穴が開いており、 そこにバターをたっぷりしみこませて食べるのがイギリス流。



朝ごはんのパンというよりもおやつに食べるものなので、ジャムやレモンカードをつけて食べます。

今日は、フォートナムアンドメイソンのストロベリージャム。 いつもはこんな高級なジャムは使いませんが、頂き物が残っていたので。



このようなおやつには華奢なティーカップは合いません。濃く淹れた紅茶にミルクをたっぷり入れ、がっつりとマグで。

2017年04月14日

今日は、スターリングシルバー、1890年前後の制作、おそらくコンチネンタル(ヨーロッパ)のものと思われる、ロココのエンジェルモチーフが素敵なソースボートをご紹介いたします。






ソースボートはグレイビーなどのソースを入れるものですが、イギリスのものはシンプルなものが多く、このような豪華なロココデザインのものはあまりありません。 彫刻はもちろんハンドチェイシング(ノミとハンマーによる打ち出し彫刻)です。



デザートに添えるカスタードソースを入れるのにぴったりなお品かと思います。

ソースボートの内側はスプーンを使ったためすりきずがありますが、彫刻に響かないよう、軽く機械のポリッシュをかけてから擦り傷が目立たないようにして発送させていただきます。

318gとしっかりした重さの重厚な造りのお品です。



動画をアップしておりますので、ぜひご覧ください。(全画面表示にてご覧になると、より詳細が見やすいかと思います。)


動画はこちらから https://youtu.be/aP9d9zwM9Yc
商品の詳細はこちらから http://victoriantearoom.ocnk.net/product/1347

2017年04月13日
純銀製(925) 1897年製作 インポート ロココデザインのスレイ(そり)型にピアスワークが入ったとても素敵なシュガーボウルをご紹介いたします。



このお品はイギリスのホールマークがついており、スターリングシルバー(925)であることが認定されていますが、おそらく、フランスかドイツからのインポート品で、インポートを示す刻印(Fの刻印)が押されています。



ロココのスクロールやお花のデザインがあしらわれ、スレイ(そり)型のとてもロマンチックなシュガーボウルです。

ロココスタイルのスクロールやお花のデザインはイギリスのものにも多くありますが、本場フランス、ロココの影響を強く受けたドイツの デザインの繊細さは格別です。





詳細はこちらから http://victoriantearoom.ocnk.net/product/1337

動画もぜひご覧になってください。 実際の大きさや形の感じがよくわかると思います。
全画面モードでご覧いただくと装飾の詳細がよくわかると思います。

動画はこちらから https://youtu.be/NtwnFtdH82o
2017年04月11日
イギリスのアンティークの純銀ティースプーンは意外とシンプルなものが多く、日本の方がお好きなデコラティブなものは少ないです。



そんな中でもロンドンのマーケットや、地方のアンティークフェアなどでコツコツ集めてきたティースプーン

の数々をご紹介いたします。

すべて純銀のものです。


アールヌーボーのお花のデザインが素敵なティースプーンセット。
1902年製作。純銀(925)


マッピンアンドウェッブ社製、ロココスタイルのハンドルが素敵なティースプーンセット。共箱もオリジナルのものです。1909年作純銀(925)


ドイツ、ロココロカイユ装飾のティースプーンセット。
おそらく、1900年前後のもの。純銀(800)


金鍍金されたシェル端のボウルとそれにつながるデコラティブなハンドルが美しい、スプーンセット。1906年製作。純銀(925)


繊細な透かし細工が見事なティースプーンセット。 1899年製作。純銀(925)


詳細は、http://victoriantearoom.ocnk.net/product-group/26 をご覧ください。

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